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バキューム式レコードクリーナーの洗浄効果

  • HANNL
  • NESSIE

バキューム式にこだわる理由 

 近年は様々な方式のレコードクリーナーが発売されています。アンダンテラルゴがお届けするハンル・ネッシーはその中でバキューム式と呼ばれるもので、以下のような方式です。

①毎回、新鮮な洗浄液を盤面に散布
②洗浄液に含まれる界面活性剤とブラシの力で汚れを浮き上がらせる
③バキュームの負圧で汚れを洗浄液と共に吸い上げて排出・乾燥

 特に③の吸い上げる「瞬間」は盤面において強力な水流が発生するため、音溝深くのカビ・微細な塵までも吸い上げることができ、非常に効果的な「クリーニング」となります。

  また、他の方式で見られる下記のような工程もございません。
▲洗浄液の再利用:前に洗浄したレコードの汚れ(特にカビ)が移る・浄化フィルター付きでもその作用には限界がある
▲クロス等での拭き上げ :入念に拭くほどキズと静電気が発生する上、音溝深くの汚れや水分はほとんど除去できない・使用した液の成分によってはノイズ源がコーティングされて静かに感じるが、同時に大切な倍音成分も封じられてしまい、レコード本来の生き生きとした響きを失う
▲送風等による乾燥:汚れや液の含有成分が盤面に固着する・大気中のホコリが付着する

ー界面活性剤入りの清潔な流水で汚れをかき出し、吸い上げるー

 これは( 様々な技術が進歩した現代においても、洗濯機がこの方式であり続けるように )、適切なクリーニングを行う上で不可欠な工程なのです。

レコードの表面

レコードの表面①

洗浄する前のレコード表面
一般的な湿式フェルト・レコードクリーナーやガーゼで永年、クリーニングしてきたレコードです

Hannlで洗浄した直後のレコード表面
永年の演奏により溝は少し傷んでいますが、音質は十分なレベルへと復活しました。

レコードの表面②

洗浄する前のレコード表面
上記と撮影方法を変更した写真です

洗浄した直後のレコード表面
上記と撮影方法を変更した写真です

定期的な使用により得られる主な効果

  1. 悪質なクリーニング液で汚染されたレコードでもかなり復活させることが出来ます。(レコードの状況により異なります。)
  2. レコードプレーヤーの再生に悪影響の多いダストカバーを演奏中にはずしても、定期的にレコードをクリーニングすることで、ごみによるトレース弊害がほとんど起きません。(多くのレコードプレヤーではカートリッジやトーンアームの頭上、僅か数十ミリのところにカバーの天板部分があります。これが音楽とともに大きく共振し、再生音に影響を及ぼしています。)
  3. レコード演奏は何時も毛ボコリや塵が気になるものです。安心して最後まで音楽に集中できないことが多々あります。このレコードクリーナーで定期的にクリーニングしていれば、「レコードは絶対に最内周までごみに邪魔されず、最後まで音楽に没頭できる。」という安心感と自信が得られます。
    (これも実は非常に大きな音楽的メリットです。)
  4. 空気中には想像を超える量の磁性、非磁性のごみが浮遊しています。それらが静電気の力でレコード面に吸着され、結果としてレコード自身の汚れによる音質劣化だけでなく、音の要であるMCカートリッジの精密な発電コイルと磁気回路をも被うようにビッシリと付着してしまい、音質をひどく濁らせる原因となります。また、大切なカートリッジの寿命を短くしてしまう最も大きな原因も、この音溝のごみです。ハンル・ネッシーで日ごろからレコードのメンテナンスを心がけていただければ、このような問題も避けられます。

 新品の針の音の素晴らしさ、すがすがしさや清らかさはMCコイルがまったくクリーンな状態の時ならではのものです。素晴らしい音質を末永く、安心して楽しんでいただく為にハンル・ネッシーをご利用いただければ幸いです。

カートリッジの様子

新品カートリッジの磁気回路
磁気回路の奥にMCコイルがきれいに見えます。この状態が保てれば針先の本当の寿命が尽きるまで、MCカートリッジ本来の美しい音と音楽性が堪能できるでしょう。

同型式カートリッジ(使用2年後)
清潔なオーディオルームで一般のレコードブラシを使い演奏の都度、こまめにレコードクリーニングしてきた方のカートリッジ。敏感な針先や発電コイルが塵芥に隠れて見えません。見た目にきれいなレコードも実は塵芥に侵されています。

レコードのノイズと要因について

 レコードのノイズは多少に関わらず気になるものです。ハンル・ネッシーはその悩みを出来るだけ解消するように設計されています。 ただし、残念ながら一部のレコードは如何に入念に洗浄しても、パチ・プチというノイズが完全には取り切れないことがあります。以下をご覧頂き参考にして頂ければ幸いです。

レコードのノイズには以下のような要因があります

  • 吸着した大気中の微粉塵(主にイオンや静電気の力で吸着した非磁性や磁性の粉塵)
  • 以前に塗布し残留、乾燥したレコードクリーニング液の堆積と汚れ
  • プレス時に塗布される離型剤と化学変化し硬化した残留物(特に外周1~2cm)
  • 表面のカビ。根の深いカビ
  • レコード面に刻まれたキズやレコード盤の材料に混入した不純物

ハンルでできること、できないこと

  • 大部分の粉塵を取り除くことが出来ます。
  • 大部分の汚れを取り除くことが出来ます。
  • 新しいレコードや未開封のレコードではほとんどの場合、離型剤を取り除くことができます。
    ※経年したレコードはその新品時からの保管状態、製造の年代、国やレコード会社によってその離型剤の付着や化学変化の状況が異なります。レコード盤によって離型剤が硬化付着して完全には洗浄できないものがあります。
  • 表面に付着した軽度なカビは殆んど取り除くことができます。
    ※根の深いカビに於いては完全に取り除くことは出来ません。
  • 変形 ( たわみ・キズ ) の修復は出来ません。
    ※溶液を塗ってノイズを目立たせぬ方法もありますが、これは繊細な音楽情報を刻んだ音溝をも埋めてしまうことになりかねません。

洗浄におけるアドバイス

 一度、洗浄しても思ったほどノイズが取れない場合。ノイズが特にひどい場合は、ローリングブラシによる洗浄に加えて、一連の工程を、時間を開けずに2工程以上、連続して反復洗浄する方法をお薦めします。レコード盤によっては大きく改善されることがあります。

  • 洗浄液の散布
  • ローリングブラシによるブラッシング(両方向を各1分以上)
  • 吸引(両方向を各1~2回転、湿度や洗浄液の散布量によって異なります)

音質と音楽性

 音質や再生帯域、音楽性を大きく損なうノイズは、主に連続したノイズ(吸着したミクロンの微粉塵によるノイズ)です。それに対して時々のパチパチというノイズは確かに気になるものではありますが、大きく音質や再生能力を損なうことは有りません。 
 今日までアナログ再生の限界を造っていたのは他ならぬ、汚れたレコード盤自身です。ハンルはアナログオーディオ装置の再生限界を大きく飛躍させる一役を担います。音楽性の高さに特にこだわる方々にお薦め致します。

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